ChatGPTの有料プラン(ChatGPT Plus)を、もう何年か払っている。正確にいつからかは、カードの明細を遡れば分かるが、この記事のために遡らなかった。分かっているのは、使う頻度が集中していたのが2023年から2025年あたりで、多い週は3回以上開いていた、ということだけだ。
今は週に2回くらいしか開かない。それでも払っている。
先に数字だけ並べておく。月額は3,000円前後、開くのは週2回、使っている機能は3つ、払っているのに一度も開いていない機能は4つ。この数字だけ見れば、割高だ。
この記事は、その料金を払い続ける価値があるかどうかを、自分で言えるかどうか試したものだ。使い分けの話ではなく、「やめる理由が毎月あるのに、なぜ続いているのか」だけを扱う。
課金したきっかけは、便利さではなかった
無料版を使っていたころ、回答がもっともらしいのに、根拠を問い詰めるとつじつまが合わないことがあった。いわゆるハルシネーション(要するに、AIが自信たっぷりに間違えること)だ。気になって問い詰めるたびに、また別のほころびが出てくる。
そのとき「もっと賢い回答が欲しい」と思ったのが、有料に切り替えた理由だった。便利になりたかったのではなく、疑いを晴らしたかった。
では有料にして間違いが消えたかというと、消えなかった。答えを確認する手間は、今も自分に返ってくる。当時の期待は、いま思えば根拠のないものだった。課金前に他のサービスと比べた記憶も、ない。
いま、何に使っていて、何を使っていないか
開くのは、作業中に手が止まったときと、日常で疑問が浮かんだときだ。使っている機能は3つ。過去のやり取りを覚えておいてくれるメモリ、ウェブ検索、そしてプロジェクト。プロジェクトについては後で詳しく書く。
逆に、有料プランに入っているのに一度も開いていない機能もある。プログラムを書かせる機能、外部のサービスとつなぐ仕組み(プラグインと呼ばれていたもの)、決めた時刻に自動で動かす機能、画像などを保管しておく場所。名前は知っているが、使ったことがない。
定額なので、機能ごとに値段が付いているわけではない。それでも「使っていない機能込みの値段」を払っていることに変わりはない。料金に見合っているかを考えるとき、この「使っていない機能」の一覧が効いてくる。
やめようと思った瞬間は、毎月ある
正直に書くと、「今月でやめようかな」と思う場面は珍しくない。
一番多いのは、聞きたいことが浮かばなくなったときだ。開く理由がない週が続くと、月額の請求だけが淡々と来る。
期待外れだった機能もある。決めた時刻に自動で動かす機能は、自分が起点にならないと何も起きなかった。「勝手に動いてくれる」を期待して触ったので、そうではないと分かった時点で使わなくなった。設定を詰めれば違ったのかもしれないが、そこまで試していない。
乗り換えも一度考えた。Googleの同じ種類のサービス(Gemini)に変えようとして試したが、当時は検索の精度に大差を感じなかったので、結局そのままにした。比べたのは検索まわりだけで、件数を数えて比べたわけではないし、いつの版だったかも覚えていない。印象の比較だったと書いておく。
値上げやプラン改定については、感知していない。あったのかどうかも分からない。それくらい、請求の中身を見ていない。
それでも続けている理由は、1つだけ言える
続けている理由を1つに絞ると、プロジェクト機能だ。
これは、テーマごとに「部屋」を作って、そのテーマの会話や資料や指示をまとめて置いておける機能だ。部屋を開けば、前回までの前提を説明し直さなくても、続きから話せる。自分の場合は、「こういう仕組みを作りたい」というやってみたいことの構想を、テーマごとの部屋に置いている。思いついたときに開いて、続きを詰める。
これが無くなると、構想を進める場所が無くなる。続けている理由は、ほぼこれだけだ。
裏を返せば、同じことができる代わりの手段が見つかれば、やめられるかもしれない。他のAIにも似た機能はあるらしいが、自分の構想を移して試すところまではやっていない。いまは代わりが見つかっていないから、払っている。
「不満はあるが、他のサービスで代わりが効かない機能が1つある」。これが、この記事を書いて自分の言葉で言えるようになった結論だ。ただし、その「代わりが効かない」は、真剣に代わりを探した上での結論ではない。そこは正直に書いておく。
料金について
月額は3,000円前後だ。公式の料金を円に直した目安で、為替と支払い方によって多少前後する。実額や支払いの経路は書かない。家計の内訳が逆算できる数字を、記事ごとに少しずつ出さないと決めているからだ。
使っていない機能の分まで払っているのは、通勤定期で降りない駅の分も払っているのと同じで、それ自体は珍しくない。定期を続けるかどうかを決めるのは駅の数ではなく、毎日降りる駅が1つあるかどうかだ。
サブスクも同じで、割高かどうかを決めるのは頻度ではなく、無くなったら困る機能があるかどうかだと、書きながら思い直した。頻度が低くても困る機能があるなら続くし、頻度が高くても代わりがあるならやめられる。
誰に向くか、誰に向かないか
向くと思うのは、メモリ機能で自分に合わせた対話を積み上げたい人と、テーマごとに考えごとを溜めておく場所が欲しい人だ。自分が使っている範囲で言えるのはここまでで、使っていない機能については書けない。
向かないと思うのは、検索の代わりにしたい人。自分の使い方では、それなら無料の範囲で足りた。もう一つ、返ってきた答えをそのまま信じたい人。有料にしても、確認の手間は自分に返ってくる。
もう一度ゼロから選び直すとしたら、同じものに課金するか。正直に言うと、しないと思う。今あるプロジェクトの蓄積があるから続けているのであって、白紙から選ぶなら、代わりを探すところから始める。
「無くなったら困る機能」を1つ言えるか
自分が今回持ち帰ったのは2つ。
「やめる理由」が毎月あるサブスクは、「無くなったら困る機能」を1つ言えるかで判断する。
頻度や使っている機能の数で考えると、割高にしか見えない。それでも続いているなら、理由はたいてい1つの機能に集約されている。それが言えないなら、やめてよい。
払っているのに開いたことのない機能を、一覧にしてみる。
やり方は簡単で、サービスの設定画面や機能一覧を上から順に見て、「開いたことがあるか」だけを自分に聞く。自分の場合は4つあった。この一覧は「もったいない」と思うためのものではなく、「自分はこのサービスの何にお金を払っているのか」を確かめるためのものだ。
人に勧めたことは、一度もない(2026年10月25日の追記あり)
人に勧めたことは、一度もない。勧める理由を自分で言えなかったからだと思う。この記事を書いた今なら、「構想を溜める場所が要る人には」と条件付きで言えるが、それでも積極的には勧めない。
課金を始めた正確な時期は、この記事のためには調べていない。使う頻度が高かった時期の記憶と、いまの週2回という実感だけを書いた。
ChatGPTと、AIにパソコン上の作業をさせる別のツール(Claude Code)をどう使い分けているかは、別の記事に書いた。この記事は、その料金の側から見た話だ。もう一方のClaude Codeの定額プランについては、元が取れるかを「やりたいことの在庫」で測る記事を書いている。あちらは「これからやりたいことがあるか」、こちらは「既に溜めたものから抜けられるか」で、同じ定額でも物差しの向きが逆だった。
(2026年10月25日追記)プロジェクト機能は、2025年9月から無料版でも使えるようになっている。主な差は、1つのプロジェクトに置けるファイルの数(無料版は5つまで、Plus は25まで)と、プロジェクト内の前の会話を踏まえて続きを話せるかどうか(Plus では話せる)だ。自分が手放したくないのは後者だが、無料版で試して差を確かめたわけではない。この記事を書いた時点では、無料版で使えることを確かめていなかった。
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