サブスクを整理しようとするとき、たいていは「どれを解約するか」から考え始める。自分もそう考えた。そして、解約しないことにした。
きっかけは、AI関連のサブスク(ChatGPTなど月額制のAIツール)だけで月3万円前後かかっていると気づいたことだった。この金額は多い方だと思う。 ただ、一つひとつの請求は「まあこんなものか」で流せるのに合計すると桁が変わる、という構造自体は、動画配信でも保険でもスマホの各種オプションでも同じだ。一度も合計を出したことがない、という人は多いのではないかと思う。
このページは、そこから「解約する」ではなく「回収する」に舵を切った理由と、実際に何を始めたかの記録だ。先に断っておくと、これは「これをやれば稼げる」という手順書ではない。まだ1円も回収できていない人間が、何をどの順番で始めたかの記録である。個別の記事への入り口も兼ねているので、気になったところから読んでほしい。
出発点: 削るのではなく、回収するという発想
サブスクが積み重なっていると気づいたとき、最初に浮かぶ結論は「解約すればいい」だと思う。実際、その選択肢も検討した。それでも解約しなかったのは、調べものや文章の下書き、記録の整理にかかる時間が短くなっている実感があったからだ。
ただし、ここは正直に書いておく必要がある。何時間が何時間になったのかを、自分は測っていない。 月3万円という支出の側だけ具体的な数字があって、効果の側は実感しかない。天秤としては片方に錘が乗っていない状態だ。仮に時給2,000円で計算するなら月15時間の削減で元が取れる計算になるが、その15時間が実際に浮いているかを、自分は確かめていない。
それでも「高いから解約」ではなく「この金額に見合う使い方を続けられているか」と問い方を変えた。とはいえ正直に言えば、本当に効率が上がっているなら「妥当な出費」として受け入れるのが素直な結論でもある。回収を選んだのは論理の必然ではなく、どうせ払うなら、この道具で稼げるところまで行けるか試したいという個人的な実験だ。だから、この記事は「あなたもこうすべき」という話ではない。
詳しい経緯と、実際に費用を洗い出した3ステップは、最初の記事にまとめてある。
「回収」のために、まず何を始めたか
回収すると決めても、いきなり収益源が手に入るわけではない。最初にやったのは、費用に見合うだけツールを使い倒すことだった。
具体的には、調べもの・下書き・整理といった作業を、それぞれ別のAIに役割を決めて任せるやり方に変えた。1つのAIに何でも頼むのをやめて、「これは調べる係」「これは整理する係」と担当を固定し、それぞれが何を見てよくて何を返すのかを先に決めておく、ということだ。散らかったメモの置き場所も、その作業に合わせて作り直した。
「個人のメモ整理に、そこまでやる意味があるのか」と思われそうだが、実際に手を動かして分かったことが二つある。
ひとつは、進捗を文章で書き残すのをやめて「どのフォルダに置いてあるか」で表すと、書いた記録と実際の状態がずれにくくなること。書類を「未処理」と「処理済み」の箱に分けるのと同じで、箱を移すこと自体が進捗の更新になる。文章とフォルダの二重管理をやめただけだが、これは効いた(ただし移し忘れれば同じことは起きるので、ずれる場所が2つから1つに減った、というのが正確な言い方だ)。
もうひとつは、何かを頼むたびに「目的・担当範囲・見てよい情報・返してほしい形・完了の条件」の5項目を毎回そろえて渡すと、やり直しが減ること。人に仕事を頼むときの段取りとまったく同じで、副業の運用にもそのまま使える。
なお、どちらも回数を測ってはいない。「減った」という実感であって、何回が何回になったという数字は持っていない。 そこは正直に書いておく。
技術的に詳しい話は別記事に書いた。専門用語が多めなので、興味がなければ飛ばして構わない。
→ Claude CodeとObsidianで個人用ナレッジベースを作った話
現在地: 副業収入はまだ0円
ここははっきり書いておきたい。このブログを始めてから今日まで、副業収入は0円だ。広告の審査はまだ申請しておらず、記事も数本しかない。
目指しているのは、サブスク費用・運用コスト(電気代など)・家賃の合計を、副業収入で継続的に上回ること。目標額は家計の中身が分かってしまうので伏せる。進捗として出すのは副業収入の実額だけにする。今は0円だ。
進め方として決めているのは、一つの道筋だけに頼らないこと。ブログは育つのに数ヶ月かかるので、その間ずっとゼロで待つのではなく、すぐ結果が見えるかもしれない手段も並行して試す。何を試したかは、やってから書く。
次に書きたいこと
このブログで一番書きたいのは、「もったいないから続けよう」「今さら解約するのも面倒」と感じさせる仕組みが、解約画面にどう組み込まれているかという話だ。
解約しようとして、引き止めのオファーが出てきたり、手続きが妙に何段階もあったりした経験は、たぶん多くの人にある。あれは偶然そうなっているのではなく、人がどう感じるかを踏まえて設計されている。すでに払った分を惜しく感じる心理も、今のままでいたくなる心理も、行動経済学の分野で名前が付いて研究されている。
自分が「解約しない」を選んだ以上、その判断が自分の意思なのか、そう思わされただけなのかは、切り分けておきたい。ここは調べて別記事にする。
ほかに扱っていく予定なのは、実際に使っているガジェット・サブスクの実体験レビュー、AIツールを使った作業効率化の手順、家計・サブスク管理でやってみた工夫あたりになる。
「まだ達成していないのに書くのか」について
もっともな疑問だと思う。読む側にとっての答えはひとつで、達成した人が書く手順書からは、途中でつまずいた部分が抜け落ちるということだ。
答えを知ってから振り返って書かれた手順は、きれいに整っている。その代わり、実際にやると必ず引っかかる場所——判断を間違えた分岐や、遠回りした工程——が消える。自分が読み手として何度も困ってきたのがそこだった。だからこのブログは「成功した人の解説」ではなく「今やっている人の記録」として書いている。うまくいかなかったことも、そのまま残すつもりでいる。
この記事を読んだ後にできること
まだサブスクの合計額を出したことがない人は、今日それをやってしまうのが一番早い。AIサブスクの合計費用を計算してみたら想像以上だった話に、実際にやった3ステップ(書き出す→月額に揃える→合計する)を書いている。所要時間は15分ほど。紙とカードの明細だけあればできる。
合計を出したあとの道は、たぶん二つに分かれる。
一つは、削ること。 出した数字を見て「これは払いすぎだ」と思ったなら、その感覚のほうが正しい可能性が高い。自分は解約しない側を選んだが、それは効率が上がっている実感があったからで、実感がないものを惜しくて残しているなら、それは回収の対象ではなく解約の対象だ。 このブログは回収する側の記録なので、そこは正直に書いておく。
もう一つが、回収を試すこと。 その最初の一歩として自分がやったことはClaude CodeとObsidianで個人用ナレッジベースを作った話に書いたが、これはかなり手前から作り込んだ話で、万人向けの入口ではない。 もっと軽い始め方は、これから試しながら書いていく。


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